***パソコン奮闘記***


 平成某年某月某日JRAから1通の葉書が届いた。
 あなたの申し込んだJRA勝馬投票に関して某月末日までに使用しなければ当選した権利が消失されます。と
 あ---そうだ。パソコンがないからそのままになっていたのだ。
 何時も思っていたことだがパソコンを買ったら家に居ながら競馬で大儲けしようと。
 しかし、お金がない。
 そのうち、そのうちと思っていた。
 絶縁状が届いてしまった。
 競馬で儲けるには後がない。
 残金を調べると10万円に満たない。
 どうしよう。
 10万円で買えるパソコンはあるのか。
 とても無理だ。
 事は急を要する。なんのことだか。
 新品はとても買えない。
-----その後1ケ月ほどで10万円を切るパソコンが出た-----
 片田舎にはパソコンの中古など売っていない。
 東京へ行こう。
 東京まで電車で1時間半。
 電気の専門・秋葉原へ行こう。
 電車賃は往復4000円。
 とても特急には乗れない。
 快速で行こう。
 なんとかなるだろう。
 ままよ東京へ。
 最近秋葉原へは来たことがなかった。
 でも何にも変わっていない。
 やたら目立つのはパソコンの看板。
 中古は何処か、中古は何処か。
 新品には目もくれず。
 電気街はそんなに迷うほどひろくないが、なかなか中古となると見つからない。
 とぼとぼ歩いてはづれのほうまで来てしまった。
 もうこれで終わりなのかな。
 ちょっと先に目をやると5階建のビルの2、3階に中古の看板があった。
 パソコン雑誌で店の名前を調べておいたのだ。
 名前が一致する。
 ここで見てみよう。
 JRAのバソコン使用条件はRAM15メガ以上・ウインドウズ95
 パソコンはNECがいい。
 それなら中古でも壊れないだろう。
 店には古ぼけたNECの15メガが沢山粗末に横たわっていた。
 「これウインドウズ95のソフトがついているのないですか。」
 「ありますよ。ちょっとおまちください。」
 しばらくして「ああ、いままであったんですが売れてしまいました。」
 「このパソコンにウインドウズ95のソフトを付けてください。」
 「割高になりますよ。」
 「それでもいいです」
 「しばらくお待ち下さい」
 しばらくして「在庫がないですね」
 「とりよせられますか」
 「何時になるかわかりませんよ」
 これではだめだ。方向転換。
 ほかのをさがそーぅと。
 店の中を見て歩く。
 しばらく物色しているうちにNECのデスプレイに新山千春の顔が画面いっぱいにでてきた。
 かわいい。実にかわいい。
 何時までも見ていたい。
 どこかのおじさんがやってきた。
 「これはいい。ほりだしものだ。しかも30メガだ。」
 
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 そのおじさんはかなりメカに明るいようだった。
 「これ98ですか、95ですか。」
 「これは98で新しい。」
 それならこれにしよう。
 新山千春もいることだし、しかも30メガだ。
 このパソコンの価格は本体が4万円・デスプレイが1万円あわせて5万円、 しかもNEC。
 定員を呼ぶ。
 おじさんが98で新しいというから聞いてみた。
 「これ98ですか。」
 「98ですよ。」
 このとき思ったんだが98の意味はNECの98なのか、ウインドウズの98なのか5万円ぐらいで最新の98であるわけがない。
 どうせNECの98のことを言っているんだろう。
 どっちでもいいや。
 もし、最新のウインドウズ98だったら儲け、儲け。
 JRAはウインドウズ95でないと動かない不安もあるが。 
 「これ動いていますが、買ってからも動くんですか。」
 「当店は3ケ月の保証付です。ただしハードのみです。」
 「ソフトは動いていますが、止まってしまうのですか。」
 「ソフトは保証できないんですよ。」
 まあいいか。新山千春も動いていることだし。
 「モデムはありますか?」
 「モデムは当店にはおいてありませんがどこでも売っていますよ」
 モデムは帰ってから探そう。
 中古なので説明書もなかった。
 が、いじっていればなんとかなるだろう。
 そんなわけで5万円に送料4000千円・計5万4000円プラス消費税を支払いハード3月保証・ソフト保証なしを、よそのおじさんの保証付きで即決しあとは品物がきてからのお楽しみということで意気揚揚と秋葉原をあとにした。
 
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       パソコン攻略の目標

 1 JRAへ接続し勝馬投票券が買えるようになること。
 2 インターネットに接続しあらゆるホームペーシ゜が見られるようになること。
 3 メールの送信ができるようになること。
 4 ホームページが自分で作れるようになること。

 私には師匠がいない。
 とりあえず本屋さんに行こう。
 ここのところ本屋さんでは週刊誌を買うだけだった。
 パソコン関係の本が沢山並んでいたことは知っていたが通りすぎていた。
 何を買おうか。
 まあ、ウインドウズ95の本を買ってみるか。
 かなり厚い本である。
 これ一冊あれば百人力だ。
 家に帰って読んでみた。
 日本語は昔から読めるがカタカナの英語だかフランス語だかしらないがチンプンカンプンじゃないか。
 最初に目にしたのがアイコン、アイロンならわかるがアイコンなんてわかりやしない。
 エクスプローラ、タスクパー、プロバテーとかホルダーとか。
 何のこっちゃ。
 これは大変だ。
 これらの言葉の意味がわかるのは何時の日だろう。
 とにかく分厚い本である。
 目が痛くなる。
 やめた。見るのはよそう。
 テレビでも見ていたほうがいいや。

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 東京に行ってから4、5日して買っておいた中古のパソコンが届いた。
 大きなダンボール箱である。
 さすが中古のパソコンである。
 早速中身を取りだし組み立てにはいる。
 中身を解き、これまたびっくり。
 実に大きなしろものだ。
 店で見たときは店内が広いせいか大きく見えなかったのに。
 新品のパソコンはみんなコンパクトになっているのに。
 持ち上げるのに一苦労だ。
 机の上に乗るだろうか。
 どっこいしょ。
 やっと乗った。
 実にみごとな巨大なパソコンである。
 それにしても昔は高かっただろうな。
 なにしろ5万円である。
 貫貫で売ったらいくらになるだろう。
 金じゃないから関係ないか。
 なんでもいいから動かしてみよう。
 電源はそれらしきアナポコにいれればいい。
 どうにかセットも終わり椅子にこしかけ大きな物体を眺めてみた。
 まあ、中古にしては傷ひとつなくきれいに磨かれている。
 遠くで見れば新品同様だ。
 改めてデスプレイに目をやる。
 NECにまちがいない。
 本体に目をやる。
 なんとIBMと大きな字で書いてあった。
 買ったときデスプレイだけ見てNECだから本体もNECだと勝手に解釈していたのだ。
 上がNEC・下がIBMだった。
 何だ半端ものじゃないか。
 それにしても上下がデザイン的によく似ていること。
 この中古売り出したときに上下別のメーカーだったのか、あとから入れ替えたのか今もってわからない。
 
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 さあ、試運転だ。
 電源をいれる。
 CD ROMの入っているところにパッパカ電気がつきだし動き出した。
 画面が現れる。
 お店で見た新山千春がでてきた。
 やはりかわいい顔をしている。
 背景もいいなあ。
 と思いつつ。
 なんか違っている。
 これはデモROMじゃあないか。
 98だと言っていたのはデモROMのことだったのだ。
 なんと勘違いしたことか。
 新山千春はかわいいがデモROMじゃあ。
 新山千春と一緒にウインドウズ98がセットになっているとばかり思っていた。
 これじゃあ、ウインドウズが動かないじゃあないか。
 このデモROMをとらなければ。
 でもどうゆうふうに引き出すのだろう。
 説明書もないのだから操作の仕方がわからない。
 どこかにボタンがあるわけだ。
 あったはあったが引っ込んでいる。
 引っ込んでいても押してみよう。
 動かないじゃあないか。
 ボタンだから押すしかない。
 ぐいぐい押す。
 しばらくしてやっとでてきたCD ROMが。
 この中にはデモROMしか入っていなかった。
 当たり前の話だけれど、2枚いっしょに入るわけがない。
 だとすると肝心のウインドウズのソフトはどこにあるのだろう。
 お店の人の話をどうせわからないんだから満足に聞いていなかったけれど、たしかハードに収まっているとかなんとかいっていたっけ。
 それじゃ、スイッチを切って新山千春とわかれてあらためて出直しだ。
 スイッチ・オン
 カラカラ動いて出てきた出てきたウインドウズの旗印。
 やはり旧式のウインドウズ95だった。
   
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 ウインドウズ95が動いた。
 始めて見る世界だ。
 ゴウゴウ音をあげて動いている。
 多少耳障りでもあるがなれてしまえば賑やかでいい。
 新品だったら音がしなくて寂しくなってしまうだろうに。
 中古は実にいい。
 中古の味を覚えてしまうと中古中毒になる。
 しかも何とか、より安く買える方法がないか。
 盛んに研究するのである。
 最近、車が壊れてしまった。
 道路の真中で止まってしまった。
 後ろからはプープーやられる。
 前からはパッシング゜される。
 再起不能だったのである。
 おまわりさんが来たらどうしよう。
 たんなる故障なら怒られるだけですむが。
 しかし、この車には車検がなかった。
 道路運送法違反である。
 早くなんとか脱出しなければ。
 携帯電話ですみやかにレッカー車を呼んだ。
 来るまでの長いこと。
 やっと来てくれて何事もなくおさまった。
 おさまらないのは車がなくなったことである。
 今はホームページを見られるので早速中古の車さがしをした。
 あちこち検索して5万円のカローラ、7万円のセフィーロが目についた。
 しかし、もっと安い車はないか。
 今度は中古車雑誌を買ってきて一番安いのを探してみた。
 あった。2万円のセフィーロ。
 これに決めた。
 さっそく翌日電車で買いに行った。
 県外なのだ。
 場所は隣の県のある町。
 今まで行ったことがない。
 電車でとぼとぼと2時間もかけて。
 そしらぬ町に。
 駅前広場で衆議院選挙の立候補者の演説の真っ最中だった。
 まあ、駅前広場はほどほどのスペースだ。
 駅前にまっすぐなメーン通りがある。
 なんとなく好感のもてる町だ。
 なにか自分の町を見ているようだった。
 同じようなつくりなのである。
 やがて来たバスに乗り目的地に向かった。
 中古車は沢山おいてあった。
 その中で目的のセフィーロ、隣にサニー。
 同じ2万円である。
 どちらにしようかな。
 2000CC対1500CC。
 両方ともなかなかきれいな車である。
 一瞬迷ったがセフィーロに決めた。
 決めた最大の理由は、外回りでもなくエンジンルームでもなく単なる内装のシートだった。
 6気筒2000CC、エンジンの音も聞かず、中にも入らず。
 あとは買ってから乗ってみればわかることだ。
 少しは動くだろう。
 こうしててに入れた車は高級シートで静かなエンジン音で乗り回している。

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 ウインドウズ95が動きはしたが、なにやらメニューみたいなものがでてきたが。
 さあ、これからどうするんだろう。
 どうせスタートからスタートするんだろうね。
 ハイ、スタート。
 なにか意味のわかる言葉はないかなあ。
 あった。あった。
 プログラム。
 これなら日本語みたいなものだ。
 なんかわからないプログラムがぞろぞろ出てきた。
 わからないけど、片っ端からマウスで押してみよう。
 壁絵のようなものが出てきたり、英語のようなものが出でてきたり。
 このプログラムはさっぱりわからん。
 わからないものはわからない。
 わからないものを考えてもしょうがない。
 無駄はよそう。
 さて、第一目標は何だったっけ。
 そうだ、そうだ。
 わすれていた。
 中央競馬会に接続しなきゃあ。
 JRAのパット用プログラムを買っておいたのだ。
 本で覚えたインストールという言葉を使って、このプログラムをインストールしよう。
 このプログラムは4枚セットになっていた。
 1枚づつ入れたり出したり。
 青色の棒グラフみたいなものが伸びたり縮んだり。
 英語みたいなものが書いては消え、書いては消え。
 ああ、目がまわる。
 もう駄目だ。
 とても見てはいられない。
 見るのはよそう。
 やっと終わった。
 プログラム入力の第1号だ。
 ようし、中央競馬会に殴り込みだ。
 まてよ、今日は競馬はやっていないじゃないか。
 この度の休みまでまたなくちゃあ。
 ところで、モデムが無なかったっけ。
 パソコンのお店で聞いたことあったっけ。
 新品のパソコンに「このパソコンにモデムを接続するアナポコはどこですか。」と。
 そうしたら「今のパソコンは本体の中にセットされていますよ。」だと。
 こちとら、外付けモデムでないと駄目なんだ。
 JRAの説明書にそう書いてあったのだ。
 そんなことないと思うが。
 まあ、いいや。
 モデムの特価品のカタログ探しだ。
 2、3日して新聞にカタログが載った。
 2万8000円の品8割引だ。
 5600円だ。
 これしかない。売れないうちに早く行こう。
 この品物は売れっこない。
 今は全機種、内臓されているのだ。
 モデムなんか買うものはいない。
 こうして新品のモデムが定価2割で買えたのだつた。

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 モデムを買ったお店は東京の秋葉原にパソコンの看板をかかげたお店がいっぱいあるのだ。
 つまりパソコン店舗の大型店だ。
 片田舎にも最近、電気の大型店が多くなってきた。
 数ある中でもカタログ価格が一番安い。
 品揃えも一番である。
 だから、このお店に行くわけではない。
 ほかに理由があるのだ。
 最大の理由はマッサージ器が10台以上ならべてあって、ただで利用できるのだ。
 電源を入れると15分ぐらいアンマサンをやってくれる。
 旅行などにいってホテルでこの器械を使うには100円玉を何個か入れなければ動かない。
 ここは、ただで動く。
 肩こりには、もってこいだ。
 次にパソコン関係の本だけならべてあるのだ。
 この量が豊富なこと。
 普通の本屋さんにはこれだけの量は並べきれない。
 専門書からマニア向けからわれわれ初歩の初歩の本まで。
 見ているだけで楽しくなる。わからないけど。
 パソコン関係の機器は部品関連まで並べてあり何んに使うのかまったくわからない。
 ソフトもかなり豊富な品揃え。
 その中にはホームページ用のソフトもおいてある。
 この中からえらんで買ってできるようになろう。
 まだ先の話だが。
 いろんなのがあるけど買う人がいるのだろうか。
 しかし、お店は若者でいっぱい。
 しかも女の人が多い。
 主婦らしき人がパソコンを買っている。
 何に使うのだろう。
 聞くわけにはいかない。
 聞いてみたい。
 聞いてみた。
 「何んに使うんですか。」
 「今はやっているからよ。」
 「わかるんですか。」
 「わかりっこないわよ。子供に聞けば教えてくれるわよ。」
 子供のほうが頭がいいのである。
 子供が先生で親が生徒である。
 自分は本が先生だから本のとおりにやるしかない。
 JRAのソフトはパソコンにおさまったし。
 ソフトに付随した使い方のカタログにしたがってソフトを動かせばいい。
 やってみた。
 使い方の指示どおりにやってみた。
 何度やってもJRAにつながらないのである。

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 モデムを使いJRAの大型コンピューターに接続することなど初体験である。
 モデムのインストールには落ち度がなかったのか。
 ウインドウズ95の動きに問題はないのか。
 説明書のとおりに入力したのか。
 無い知恵をしぼって考えてみた。
 どこにも落ち度は無い。
 ではどうして接続できないのか。
 ひとつだけ考えられることは通信速度だった。
 通信速度とは何か。
 通信速度が適合していなければつながらないのではないか。
 しかし、通信速度に関する知識はまったくない。
 わからないので速度は自動を選んである。
 自動は36000ボー、
 手動は600ボーから18000ボーまである。
 自動のほうがいいにきまっているではないか。
 でも自動ではつながらないのなら。
 手動は段階がいっぱいあってどれが合うのかまったくわからない。
 何個か選んでやってみたがどれも駄目だった。
 ここで、もう一度考えなおした。
 そうだ。オタスケマンがいた。
 JRAのサポートセンターである。
 電話で聞いて教えてくれるのだろうか。
 しかし、つながらないのでは、ここまでの苦労が水の泡になってしまう。
 電話はISDNはいれてない。
 いったん電源を切らなければ。
 JRAのサポートセンターはすぐつながった。
 「もしもし、馬券が買えないで困っているんですが。」
 きれいなお姉さんの声で
 「どこまでソフトを動かしていますか。」
 私「ソフトは終了しました。」
 お姉さん「それじゃソフトを動かしてください。」
 私「ソフトを動かすと電話をかけられません。」
 お姉さん「それじゃソフトを動かしてわからないところで電話をして下さい。」
 私「それじゃ電話をかけられません。」
 お姉さん「ソフトはそのままにしておいて電話をかけられますよ。」
 私「知らなかったもので、そんなことできるんですか。」
 後で考えたら大型コンピュウーターには接続されていないのでいくらでも電話は使えたのだ。
 お姉さんは親切な人で手とり足とり教えてくれた。
 やはり思っていたとおり自動ではつながらなかったのだ。
 手動で2400ボーにセットする必要があったのだ。
 後で説明書を読んでみたらそれらしきことか書いてあった。
 しかし、聞いてからあてはめてわかることだ。
 こうして、お姉さんと結ばれめでたく JRAの大型コンピュウーターに接続できたのだ。
 困ったときにはオタスケマンを呼ぼうと心に誓ったのである。

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 なんとか第一目標はクリアした。
 パソコン攻略にはえたいの知れないおおきな壁がある。
 これが専門家ならなんてことないのだが。
 初心者には、この壁を突き破らなければ前に進むことができない。
 挫折か前進である。
 しかし挫折はさけよう。
 前進するのみである。
 そのためには試行錯誤しかない。
 この壁を破ることに快感をおぼえ、それがバネになり上に行くことができる。
 パソコン攻略への通り道だ。
 がんばろう。
 申し込んでおいたOCNから通知もきてパスワードとかメールアドレスもわかった。
 ようやく次の目標、インターネットに接続しあらゆるホームページを見ることだ。
 ウインドウズ95をフル活用しよう。
 ホームページのアドレス10万個所の記載された黄色の本を買った。
 10万個所見るには何年かかるだろうか。
 それよりも1箇所でも見ることのできるほうが先だ。
 ウインドウズ95を立ち上げ師匠の本によりインターネットエクスプローラのボタンを押す。 しかし、エクスプローラが動かない。
 なんかでてきた。
 ウインドウズ95のフロッピーデスクかCD ROMを入れてくださいだと。
 なんたることだ。
 そんなもの最初からないのだから。
 さあ、困った。
 とんでもない中古を買ってしまった。
 これじゃ、永久にインターネットに接続できないじゃないか。
 あわてることはない。
 頭を冷静にしょう。
 お店の人がソフトはハードに入っていますとか言っていたっけ。
 どこかに隠されているわけだ。
 
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 あちこちいじくりまわしたが、考えられることはアクセス用のプログラムが削除されているのではないか。
 これじゃ、使い物にならない。
 とりあえずオタスケマンを呼ぼう。
 IBMのサポートセンターだ。
 電話はすぐかかった。
 やはり若い女の人の声。
 オタスケマンはどこでも女の人なんだ。
 事情を話し、なんとか助けて下さいと懇願した。
 「それじゃあ私の言うととおりにしなさい。」と言うので
 「何でも従います。」と答えた。
 診断が始まった。
 ウインドウズ95を立ち上げファイルのありかを丹念に探してくれた。
 やはり見つからない。
 「それじゃあ、ウインドウズの立ち上がらない前にESCのキーを押してください。」と言うのだ。
 こんなキーあるのは知っていたが一度もさわったことがない。
 なんか別の画面があらわれた。
 どうやら設定に関することをここでやるみたいだ。
 しかし、画面にかかれていることの意味はまったくわからない。
 あっちこっち言うとおりにスイッチを押しては戻し、押しては戻しの繰り返し。
 なんかなくてもいいようなところに * じるしがでていた。
 そこでオタスケマンの動きが止まる。
 結論、「リソースが競合してます。」と
 私「競合したらどうなるんですか。」
 オタスケマン 「フロッピーデスクにフロッピーを入れて下さい。」
 私「フロッピーがないんですけど。」
 オタスケマン「パソコンを買ったときについていたでしょう。」
 私「無くしてしまったのですけど。」
 オタスケマン「それじゃあ、これ以上動きません。」
 私「なんとかならないですか。」
 オタスケマン「なんとかなりません。」
 私「それじゃあ、ソフトを売ってくれませんか。」
 オタスケマン「ソフトは出荷時にひとつついているだけで売ってはいませんよ。」
 私「なんとか中古でもいいからありませんか。」
 オタスケマン「残念ですけど一切予備はありません。」
 私「それじゃあ、インターネットが使えないし死んだも同然じゃあないですか。
 オタスケマン「でも当病院では手当てできません。」
 私「ほかの病院を紹介してもらえませんか。」
 オタスケマン「ほかの病院に行っても無駄と思いますが。」
 私「そこをなんとか。」
 オタスケマン「人間年をとると、いろんなところが悪くなるでしょう。パソコンも同じてすよ。とくに脳軟化は再起できませんね。体は丈夫でもただ息をしているだけですよ。」
 期待していたオタスケマンについに社会復帰できないと宣告されてしまった。
 
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 脳軟化のパソコンを養って 1 ケ月もたってしまった。
 どれほど家計を圧迫することか。
 しかし、好きで一緒になったのだから文句も言えない。
 JRA とのアクセスまではうまくいったのだから。
 息はたしかにしていることになる。
 図体ばかりでかくても動けないんじゃしょうがない。
 なんとか社会復帰させなければ。
 これもなにかの縁だ。
 たとえ全財産をなげうっても、おまえを歩けるようにしてやろう。
 脳軟化をなおすにはリハビリしかない。
 年老いたパソコンを抱きしめ大粒の涙を流すのであった。
 その時、パソコンは
 「脳軟化、脳軟化と言うなよ。このバカ。おまえのほうが脳軟化だ。」
 なるほど、言われてみるともっともなことだ。最近脳軟化ぎみで物覚えも悪い。
 私「それじゃあ、おまえと一緒に脳軟化をなおそう。」
 パソコン「わかればいいのだ。一生懸命やれよ。俺も応援するから。」
 私「おまえに名前をつけよう。どうせ頭はB級だからBスケにしよう。」
 Bスケ「Bスケでもなんでもいいから遊んでないでしっかりやれよ。」
 私「これからは共同作業だ。ところでBスケ、何で秋葉原で売られていたんだ。使い物にならなかったからなのか。」
 Bスケ「バカ者、頭が高い。ひかえおろう。このマウスが目にはいらぬか。おそれおおくも先の副将軍 IBMの血筋をひくパソコンだ。」
 私「そんな偉い人がみっともない。」
 Bスケ「これには深い訳があるんだ。まあ、聞いてくれ。数年前なんだが大手商社に勤めていたんだ。そのころは、若いパソコンをいっぱい使ってそれはもう忙しい毎日だった。部下は俺の命令は何でも聞いてくれ昼間は仕事一途。夜は外資系のI T 関係のお偉方の接待で銀座、赤坂で朝までドンチャン騒ぎ。ある日のこと会社で日頃のつかれがでて、ついうとうとと眠ってしまったのだ。また運悪くその日は会社が新社屋に引越しの日だった。どこをどうまちがえられたのか不要品扱いにされ、気がついた時は、あの店の棚の上だった。」
 私「それにしては、中に入っていたプログラムのお粗末なこと。」
 Bスケ「バカ者、おまえにはプログラムの価値がわからないのだ。」

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 私「プログラムを動かしたらABCDしかでなかったじゃあないか。」
 Bスケ「しー、声が高い。もしこのことが他人に聞かれたらおまえは抹殺されるぞ。」
 私「何でABCDが他人に聞かれたらまずいのさ。」
 Bスケ「このプログラムは某大国との秘密の取引に使われるのだ。今ごろ俺を血眼になって探しているだろう。」
 私「そんなに価値のあるプログラムなの。」
 Bスケ「これは暗号分になっているんだ。これを解読できるのは俺しかいない。」
 私「ABCDを、なんて解読するんだ。」
 Bスケ「人に喋るな。もしものことがあったら俺の命も危なくなる。」
 私「おまえに命があったっけ。」
 Bスケ「命があるからこうしておまえと喋っているではないか。」
 私「ところで、なんて解読するんだ。」
 Bスケ「Aは某大国の頭文字だ。Bは開発者の名前の頭文字だ。Cは秘密取引の会社の頭文字だ。そしてDは開発製品名の頭文字だ。合わせてABCDだ。」
 私「それじゃあ、まるでマンガじゃあないか。」
 Bスケ「しー、声が大きい。この開発製品はマンガなんだ。」
 私「ところで開発者はおまえなんだろう。BスケのB。」
 Bスケ「当りぃー。」

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 さあ、これから本腰かけてリハビリだ。
 まず、なにからやろう。
 ウインドウズ95はもう古い。
 この頭さえ換えれば生き生きしてくるだろう。
 ウインドウズ98に入れ替えよう。
 しかし、どうすればいいのだろう。
 お店に行こう。
 私 「ウインドウズ98のソフトを下さい。」
 店員「2 種類ありますよ。」
 私「なにが違うんですか。」
 店員「安いほうが 95 の上書き用、高いほうが 98 だけで新しくなりますよ。」
 どっちにしようか、ここで考えた。
 安いほうがいいにきまっている。ふところ具合から。
 なお、おまけに 95 と 98 を行ったり来たり。
 競馬も大丈夫だ。
 たしか、13000円位だった。
 これでBスケも動けるようになるだろう。
 急いで帰ってソフトを動かしてみた。
 ところが、途中までは順調に動くのだがあのいまわしい「CDロムかフロッピーをセットして下さい。」が出てきた。
 これじゃあ、またおんなじだ。
 95 がなけりゃあ 98 のソフトは動かないんだ。
 
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 ウインドウズ95のソフトを買おうとしたが生産中止で何処にも売っていなかった。
 知り合いの人が貸してくれるとの話があった。
 NEC98の備え付けのソフトだ。
 しかし、使っているのはIBM。
 もし、ソフトの立ち上げができなかったら。
 95を傷つけてしまったら。
 弁償しようにもメーカーはセット売りだから、なくしても、こわしても作ってくれない。
 これじゃあ、知り合いが貸すといっても借りるに借りられない。
 借りるのはよそう。
 95は競馬だけ。
 インターネットは使えない。
 面白くない。
 いろいろ、いじってみた。
 95から98へ98から95へ。
 何回やっても98は立ち上げられない。
 98はセフモードとかで外にはでることができない。
 そのうち95も98も両方とも止まってしまった。
 再起不能である。
 動かなくなってしまったのである。
 これじゃあ、捨てるしかないか。
 しかし、まてよ。
 パソコンはDOSで動くただの箱だ。
 98の上書きソフトがいけなかった。
 新規の98のソフトを買おう。
 多少の出費はやむおうえない。
 しかし、23000円だ。
 もし、失敗したら損の上乗せだ。
 が、これもパソコン攻略への挑戦だ。
 挑戦するには授業料がかかるものだ。
 しかたがない。買いたくはないが98のソフトを買った。
  
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 多少95には未練が残るが動かなくなっては諦めがつく。
 MS-DOSの本を買った。
 ハードデスクを空にしなければ。
 MS-DOSの難しさは知っていた。
 特にバッチ処理は素人には難関である。
 そんなに深入りするつもりはない。
 ただ、ハードデスクを空にするコマンドだけわかればいい。
 そうしないと、デスクになにか残るといけない。
 98をインストールするとデスクが空になると書いてはあるが。
 多分プログラムまで消せないだろう。
 自分の手で空にしたい。
 なんかわからないがコマンドが見つかった。
 使い方がさっぱり適当にいじっていたら、なんとかハードデスクが空になった。
 これで完全にプログラムのない、ただの箱になった。
 DOSパソコンが完成した。
 これからだ。
 新品のウインドゥズ98の入った箱をつくづくながめて見るとNEC98対応と書いてある。
 アンドDOSパソコンに対応と。
 つまり、どっちでも使えると言うことだ。
 しかし、不安がよぎる。
 はたして、スムーズにインストールできるだろうか。
 やってみれば答えがわかる。
 説明書にインストール時間は30分とある。
 DOSパソコンでインストールの開始だ。
 どうか無事終わりますように。

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 インストールの30分さえ、うまくいけば先が楽しみだ。
 5分、10分、20分過ぎ、なんだスムースにいくじゃあないか。
 このぶんだと、なんとかなるみたい。
 後10分だ。
 もうすこし、もうすこし、
 立ち上げは分刻みに入った。
 25分たった。
 しめしめ、あと5分で終わりだ。
 と思った瞬間ばたりと止まってしまった。
 インストールにエラーが発生したのである。
 止まったままである。
 あらためて最初からやりなおし。
 しかし何度やっても25分で止まってしまう。
 手がつけられない。
 暗闇の世界に迷いこんだ。
 DOSでソフトが動かない。
 これじゃあ、ただの箱のほうがましだ。
 ゴミ入れになるし。
 やはり不安が的中したのだ。
 もし的中するのが競馬だったら。
 今ごろ楽な暮らしができただろうに。
 私「さあ、どうするBスケよ。おまえの頭からソフトを取り除きDOSパソコンにして98の新鮮な頭脳にかえようとしたのに。このざまだ。」
 Bスケ「俺に言ってもしょうがない。止まってしまったのは、おまえの技術の程度の低さからだ。しかし、ここでおまえに諦められてゴミ捨て場行きになるんじゃあかなわない。ヒントを与えよう。こんな時こそ、オタスケマンを呼ぶんだ。」
 「そうか。その手があった。」

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 オタスケマンには再起不能の旨宣言されていたが。
 しかし、今度はDOSパソコンとしての真価を聞こう。
 なにもセット売りばかりを買う人ばかりではないだろう。
 なかにはソフトはいらないよ。自分でやるから。パソコンだけ売ってくれ。
 そうゆう人もいるだろう。
 オタスケマンに聞き方を換えよう。
 私「機種はこれこれ、現在DOSパソコンですがウインドーズ98のインストールの仕方を教えてくれませんか。」
 オタスケマン「その機種でしたら95が組み込まれていて98用ではないですね。」
 私「でも98にはDOSパソコン対応と書いてあるんですが。」
 オタスケマン「もともと、その機種は98の出る前に作られたんで、98はその後に出たんだから98が合うわけないでしょう。動くか動かないかわかりませんよ。」
 私「わからない人に聞いてもしょうがないですね。誰かわかる人いませんかね。」
 オタスケマン「ここでは無理ですね。」
 私「それじゃあ、パソコン作っているところの担当の電話番号をおしえてください。」
 こうして、担当者と直接やりとりとなった。
 やはり、98は動かないとのことであった。
 ただし、方法がある。
 その方法はバイオスの設定をすればいいとのこと。
 バイオスの設定と言ったって素人には何の事やら。
 バイオスだからオスが 2 倍。オスが 2 人。つまりホモパソコンだ。
 そのくらいしか考えられない頭。
 いろいろ、本社のあっちこっちに聞いてみた。
 すごい達人がいた。
 年のころなら18、9。絶世の美人と思われる。
 その人は、地方の直営店に行きなさい。そして機種を言いフロッピイデスクにバイオスを書き込んでもらいなさい。説明書の通りに実行しなさい。私が連絡しておいてあげますから。私の名前を言えばわかるようにしておきます。
 なんと親切なことか。年配の男の人の説明では、まったく要領が得なかったのに。こともあろうに18、9のお姉さんがこんなにまでしてくれるとは。思わず涙がほとほとと。
 これで100人力だ。もう安心だ。

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 教えられたとおり直営点に行き、バイオスのコピーを3000円で購入した。
 早速フロッピーデスクにバイオスのコピーを入れ動かしてみた。
 バイオス完了。
 MS-DOS互換機なるものが始めてわかった。
 今度は98もインストールがうまくいくだろう。
 実際、30分なにごともなく終わりすべてが完了した。
 これまでくるのにどれほど苦労したことか。
 これが新品だったらワンタッチでほい。
 中古によって苦しんだ経験がいかせればいいが。
 しかし頭はトンチンカン。どれほど役にたつことやら。
 競馬のインストールもなんなくおさまった。
 さあ、これからインターネットの世界だ。
 なにから見よう。
 まずは、宿屋から。
 空きはあるかしら。
 とりあえず、何軒でも調べて見よう。
 どこでもつながる。面白いものだ。
 旅行には、行くあてもないけど、行くときには使えそうだ。
 次は何にしようか。バラ色の人生が始まった。

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 インターネットの基礎の基礎の基礎という本を買った。
 基礎が3個もならんでいる。
 これは基礎ができていない人の、そのまたできていない人のために作られた本ではないか。
 そうなら、丁度いい感じだ。
 この、運命の本にはまってから長い間ぬけだせなくなってしまった。
 後の方のページに乗っていたアクセス先に目がいった。
 マアジャンである。
 最初にマアジャンをながめてみよう。
 面白そうだ。
 1000点いくらでやるのかなあ。
 やたらに足をつっこんで、負けてとんでもない請求がきたら払いきれない。
 段階があって初級者から上級者まで。
 やるなら初級者用だ。
 でも、賭けマアジャンなのかしら。
 でも、インターネットで賭けマアジャンを許可されるはずがない。
 ただで、できるのだろう。
 ただなら、やってみる価値がある。
 4 人マアジャンだ。
 一般的には 3 馬で 3 人マアジャンが主流であるが。
 でもいいや。遊びなら。
 中に入り込んで始めてみた。
 ところが、キー操作がわからない。
 時間は秒読みだ。
 入ってくる牌は自動だからいいけど、捨て牌のキーがわからない。
 画面をよく見ていればわかるものを。キーと画面を交互にながめるから集中心がない。
 人に迷惑をかけてはと。
 はやる気持ちをおさえ、なんとか捨て牌のキー操作をみつけた。
 捨て牌がわかったら今度はロンの仕方がわからない。
 面倒なものだ。
 ひととおり覚えたが、一人接続切れで抜けると終わりになってしまう。
 まあ、それはいいとしてこのマアジャンはチャットマアジャンであった。
 
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 マアジャンをしながらチャットをするのである。
 チャットなどしたことがない。
 4 人のうち 3 人は入れ替わり、駄洒落つきで話をしている。
 第一、牌を見るのがやっとなのにチャットどころではない。
 3 人だけが喋っていて自分だけが喋れない。みじめなこと。
 仲間に入ることができない。
 なんとか喋りたかったが日本語ができない。
 ましめな話である。
 日本語操作の基本ができていなかった。
 ゲームの終わるまで一言も喋らないチャットマアジャンなんて。
 他の人はゲームはともかく何で参加したか不思議に思ったに違いない。
 無口の人かと。
 しかし、できないんだからしょうがない。
 顔が見えないからいいようなものだが。
 マアジャン部屋には無言のまま何回いったことか。
 今まで、ずーといじっていたが日本語変換がスムースにいったためしがない。
 英数文字から日本語キーへの変換を適当にやっていた。
 しばらく時間がかかるのである。
 マアジャンしながら変換するのはとても無理な話だ。
 変換できなければチャットにならない。
 パソコンの備え付けの説明書がないんだから日本語操作なんてわかるわけがない。
 しかたがないから買った本で探したらどこかにあるだろう。
 考えてみると本は買っても少し見ただけで飛ばし読みばかりだった。

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 なんとか日本語変換のキー操作もまちがいなくできるようになった。
 しかし、私は一本指打法である。
 プロ野球選手は一本足打法の人とは多いけど他の人は二本足打法である。
 それ以上はない。
 パソコンやワープロのキーの打ち込みは両手を使えば10個の打ち込みができるのだが。
 普通の人は最低でも 4、5本の指は使えるでしょう。
 私の場合左手の人差し指はシフトキーのところにあり時々キーにふれるだけ。
 ほとんど動いていない。
 何時も使っているのは右手の人差し指だけである。
 だいたい、キーの位置がどこにあるか頭の中には入っていない。
 だから、素早くキーを見つけ出してばたばたと打ち込むのは不可能である。
 知人は、そんなの慣れだから覚えればすぐできるようになるよ。
 と言うのだが。
 それが簡単にはいかない。
 慣れる気にならない。
 でもそれでいいのだ。
 急ぐ必要がないから。
 急が無くてもいいのである。
 急いで打っても得意にもならない。職業の人は別にして。
 1本指打法を守り通す以上はチャットには向かないのである。
 
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 チャットが駄目ならマアジャンはよそう。
 マアジャンをやっていると 夜中の2 時、3 時になってしまう。
 現にそういう話は聞いている。
 家の息子は一晩中インターネットをやっている。どこが面白いんだか。
 なるほどマアジャンだったらそれもわかる。
 ここは深入りしないほうがいい。
 別な遊びにしょう。
 まず遊ばなければパソコンに馴染まない。
 遊んでいれば何かがわかる。
 次は将棋だ。
 早速インターネット将棋道場に入門した。
 入門した時会員が6000人くらいだった。
 それが 3 ケ月たったら9000人になっていた。
 なんと目覚ましい伸び率であろうか。
 まあ、最初のうちだけだろうと思うが。
 みんな出身地は書いてある。
 氏名は別として、ここでは出身地がわからないと面白くないのである。
 何故なら将棋は戦いである。
 何処の県から、或いは市から出た人に勝ったと地域の戦いが見られる。
 東京を中心に北は北海道から南は九州まで。
 色とりどりで賑やかなこと。
 私は千葉県。
 千葉県の名誉にかけてもがんばらなければ。
 てな具合になる。
 やはり県と県との戦いは甲子園球場を思い浮かべる。
 大げさな話だけれど。
 戦い相手も、そう思っているに違いない。
 自分で相手を見つけたり、相手を選び挑戦するのである。

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 自分じゃあ、初段ぐらいの力だろう。
 自分で思うだけだが。
 この道場は 10 級から上は最上段まで。
 実力のわかる人は指定して、わからない人は 10 級からお入りください。とある。
 まあ、初段から入ってもいいが、ここは下手からと 10 級から入った。
 これがまあ、リーデング室とかになっていて。
 最初の持点は 600 点。
 これが勝つたびに相手方の点を取り上にあがっていく。
 それが負けると自分の点がどんどん下がっていく。
 持ち時間15分で相手とあわせて30分。
 一勝負30分かかるのである。
 勝っても負けても1回でさようならというわけにはいかない。
 つまり始めると 4 時間、5 時間となってしまう。
 と言うことは 4 時間も 5 時間も電話をかけっぱなしと言うことになる。
 冷静に考えればとんでもないことだ。
 しかし、これかがまたやめられない。
 持ち点が勝ったり負けたりで増えたり減ったりである。
 昇級できるとまったく気持ちがいい。
 負けると、その逆。
 いつまでたってもやめられない。
 悲しいかな、勝負の世界である。
 相手はたしかにいるのだが、どんな人かもわからない。
 話はチャットのひながたがあり「宜しくお願いします」とか「有難うございました」とかボタンひとつで操作ができる。
 なんだかんだで 2 ケ月間やりっぱなし。
 最高うえにあがったのが 5 級まで。
 やはり世間は広かった。
 自分が弱いんだか。
 もっとも、この道場は世間一般より、からくなっておりますと。あった。
 こんなことをしていたんではさっぱり先に進まない。
 5 級でよかった。
 これが初段までいっていたら。
 やめるにやめられない。
 上にあがれないから、その点気が楽だ。
 なにも重荷にならない。
 このへんで潮時だ。
 これは面白くても電話代もかかるし、きっぱり足を洗うべきだ。
 と悟ったのである。
 長い空白の 2 ケ月だった。

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 将棋の悪夢から覚めて頭がすっきりした。
 とんでもない方向をむいてしまったものだ。
 おかげでNTTに数万円寄付してしまった。
 しかし、人生は遊びである。
 仕事本位の人は、どこか変体のような気がしてならない。
 遊びの合間に仕事をすればいいのだ。
 だから人生こそ遊びである。
 これが古来の風習を破った哲学である。
 パソコンいじりも遊びである。
 世の中には、あってこっちでくだらない事件を起こしたり、まきこまれたり。
 人生を不幸のヒーローに自分から仕立てているものが一杯いる。
 学生は学生らしく遊び、社会人は社会人らしく遊ぶ。
 これ即ちパソコンに帰するのである。
 遊ぶためには金がいる。
 パソコンは唯の遊びと思わないことである。
 パソコンは金儲けの道具である。
 パソコンは金を生む器械である。
 問題は如何に金儲けにつなぐかである。
 世間には株で損したとか、土地で損したとか、事業に失敗したとか。
 お騒がせ人物が多いことこのうえない。
 金儲けの一番手っ取り早いのは株式投資である。
 
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 頃は 4 月の中のころぅー、春とはいえど片田舎あぁー、カエルの鳴く声ここかしこぅー。
 そんな選挙戦があった。
 私はカエルが殿様ガエルになれるかどうか、できればしてあげたいなあと思っていた。
 応援演説が始まった。
 ガッツ石松さん。
 テレビでお馴染みの。
 迫力ある。元プロボクサーだから。
 ころんでも、ころんでも中々へこたれない。
 自分の人生だからと。
 なんにつけても誠心誠意やることだと。
 もう一人が証券ジャアナリストの木村さん。
 知らなかったんだけどよくテレビに出ている人なんだって。その後見たけど。
 暇なとき木村さんに聞いてみた。
 不況下におかれた日本経済の見通しは。と
 景気低迷が株式市場をおびやかし立ち直ろうとすると足を引っ張る。
 やはり景気回復の兆候と言える株式市場の上昇機運が出てこないといけないなあ。と
 特にダウ銘柄の入れ替えに問題があったのでは。とも
 しかし、いずれは株式市場の立ち直りもでて景気もよくなるでしょう。と言っていた。
 まあ、株は需要と供給のバランスで買う人が多ければ上がり、売る人が多ければ下がる。またその反対も。
 つまり、経済理論だ。
 この経済理論さえわきまえていれば簡単だ。
 インターネットで銘柄別に何でも調べられる。
 アメリカでは小学生でも株をやっている。
 日本もいずれそうゆう時代になるだろう。
 小学生が仕手相場をはる。てなぐあいに。

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 今年の 2 月に事務所にK姫が来るとの話を聞いた。
 選挙のPR用のHPを作りに来るということである。
 HPが作れない。
 来たら聞いてみようと。
 HPのソフトは、お店で箱だけは見ていたんだが。
 インストールノイローゼにかかっていた。
 安いソフトだが 2本ほど無駄にした。
 ぜんぜん使い物にならなかった。
 以来ソフトを買う前に動くかどうか不安のほうが先走る。
 だからHPソフトを買いたかったが買えなかった。
 そこでフロントページをダウンロードし動かそうとした。
 しかし、使い方もわからない。
 ホームページの作り方の本を買って眺めてみた。
 出来そうな感じがしたのでいろいろ動かしてみた。
 結果は思うようにいかない。
 HTMLだとかタグだとか。 
 それにフレームが作れないとある。
 何かわからないけど作れないものがあっては駄目だ。
 やはりソフトを買おう。
 しかし、その前にK姫に聞いてみたい。

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 2 月K姫がきた。
 この人れっきとしたバリバリの女子大生。
 カエルはK姫に俺はなんにも知らないんだから自分の好きなようにやってくれ。と
 早速聞くものは聞こうと。
 私「子供の頃からパソコンいじっているの。」
 K姫「まだ 2年ぐらいなもんよ。」
 私「なんで 2年ぐらいでプロになれるの。頭がいいの。」
 頭がいいからプロになったんだろうけど。
 K姫「子供の頃から詩を作っていたの。作った詩を皆んなに見てもらうおうと。それにはパソコンのホームページがいいと。それから始めたのよ。」
 なるほど、詩の先生か。
 それにしても、パソコンと詩は関係あるんだろうか。
 詩は才能と発想がなけらばと思ったりして。
 パソコンは努力次第と言うことだろう。 
 私「ホームページってどういうふうに作るの。」
 K姫「ホームページのソフトを買えば簡単よ。使い方にはいろいろあるけど。」
 私「姫は、どんなの使っているの。」
 K姫「私は使っていないけど。」
 プロはホームページのソフトなんか使わないのか。
 でも、ソフトを使わずどう作るのか疑問だった。
 ソフト使うのはアマチュアだけなのか。
 私「ところで98で動くかしら。」
 K姫「どれでも動くように作られているわよ。それがソフトというものよ。」
 私「HTMLってなんのこと。」
 K姫「ホームページを作る言語のことよ。」
 私「覚えるのに難しいの。」
 K姫「タグを10 個も覚えれば使えるわよ。」
 私「タグてどんなこと。」
 K姫「1個 1個の言語のことよ。」
 なるほどHTMLは10個でいいのか。それなら覚えられそうだ。
 わからなければ、動かしてみてから聞こう。
 早速ホームページのソフトを買いにいった。

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 ホームページのソフトはいろいろ有ったが店の人に売れ筋を聞いてみた。
 一番売れているのがIBMのホームページ・ビルダー2001だそうだ。
 まあ、機種もIBMなのだから一番よさそうだ。
 これにしよう。
 たしか1万2000円ぐらいだった。
 これでホームページがつくれるなら安いものだ。
 インストールできればすぐ使えるだろう。と思った。
 説明書があるんだから。
 また、この説明書が厚いこと。
 それにまた用語の意味がまったくわからない。
 なんと面倒なことだ。
 ブラウザたとかサイトだとかテンプレートだとか。
 なんのことだか。
 日本語だからと言って読めても意味がわかななければ使えない。
 だけど説明書があるんだから、説明書の通りにやればなんとかなるだろう。
 まづは、なんでもいいからホームページを適当に作ろう。
 テンプレートからだ。
 まあ、一番最初のなにかだろう。
 もしかして、これが基準になり他にアプローチされるのでは。
 例題どおりやればいい。
 しかし、いろんなものがぞろぞろ出てきた。
 やって見て覚えるしかない。
 その頃、プロの女子大生のK姫七変化が始まっていた。

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 プロは大変だ。
 ホームページを立ち上げるのに創作から入るのだ。
 依頼人は、まったくの素人。
 だいたい、ホームページが自分で作れるなら依頼はしないだろう。
 私は自分で作れなかったので、どこかに作ってもらおうと思い近辺の電話帳を調べてみた。
 ところが全然見当たらない。
 全国で1500万人のインターネット人口があって、それがないのである。
 ホームページ10万人登録の黄色の本で調べてみた。
 あった。あった。はるか彼方40kの遠方の同じような田舎の町に。
 電話で問い合わせてみた。
 頼んだらいくらぐらいかかるのだろう。
 見積書などフアックスで送ってもらった。
 テキスト1Pいくら、イラスト・写真1点いくら、ボタン・アイコン1点いくら、画像加工・制作1点いくら、アクセスカウンタ1点いくらとでていた。
 これはまあ、よその単価は知らないけど安いかなと思った。
 しかし、ホームページ更新や運営管理料。これが高い。
 更新は月1回とか3回とか。多いほど高い。当たり前の話だが。
 毎日更新なんて料金表にないのである。
 依頼人は何にも知らないので高い更新料や管理費を払って。
 お客がきれば。ホームページを立ち上げれば。後は逃げられないのだ。
 これが儲けかも知れない。
 込み具合を聞いてみた。
 なんと大都会の東京から問い合わせが殺到し日夜てんてこ舞いなんだと。
 おじゃまして話など伺いたいと言ったらこなくてもいいですよ。片田舎の片田舎で山の中ですからと。
 何だ山の中でも商売になるんだ。
 で、どうやって依頼するんですか。と尋ねると、すべて電話と郵送なんだそうだ。
 つまり、依頼人は電話でホームページの原稿を送る。
 料金を振り込みする。
 完成したフロッピーを郵送し、後はパソコンにセットしてもらうだけ。
 店舗なしで商売できるのだ。
 いい商売だなあと思った。
 頼もうとしたが原稿がない。
 何のホームページかも考えてなかった。
 これからのことだと。
 ただ、頼むわけではないけど世の中のことを知りたかったから聞いたまでだ。

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 K姫は詩の先生。
 ちょっと立ち寄ってホームページを覗いて見た。
 なるほど、確かに詩の先生だ。
 何んと詩が沢山でてくることか。
 日記でも書くようにすらすら詩になってしまうのだろう。
 聞いたら会員といぅかページフレンドというか、わからないけど 500 人いるそうだ。
 日々ヒット数は 30 人くらいだそうだ。
 会員 500 人 で 30 人で1日 6 %にあたる。
 私が将棋の会員になって会員が 9000人。1日参加者が最高で550人くらいだった。
 これが1日 6 %にあたる。
 私の住んでいる町の人口が10万人。
 K姫に聞いたら町の人口の 2 割がインターネット人口だと言った。
 私は田舎の町で、それはオオバーな話だと言ったんだが。
 真実はわからない。
 OCNに問い合わせたが実態はわからないと言った。
 もちろんNTTでもわからない。
 わかっていても言わないのだろう。
 自分で推理するしかない。
 町のホームページを最初に見たとき 9000 人だった。
 3ヶ月たったら 2 万人になっていた。
 私の町のインターネット人口はどのくらいなのか。
 いろいろ得たデーターから不確定未知数を導き出す方程式を作り出した。

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 町のインターネット人口を調べるのだ。
 と言っても、ごく簡単な推理だ。
 絶対数を会員数とする。
 町のホームページ閲覧者数を会員数と置き換える。
 過去 3 ヶ月の会員増加数を調べる。
 増加数を 3 ヶ 月分の日数で割る。
 1 日当りの訪問者数が出る。
 データーによる実在の会員数に対する訪問者率を把握する。
 ゆえに
    私の町のインターネット人口は
          増加数=20000人-9000人=11000人
          1 日当り訪問者数=11000人÷90日=120人
          実験(将棋)による会員に対する日当たり訪問者数割合= 6 %
          インターネット人口=120人÷0.06=2000人
    町のホームページの訪問者は若年層が少ないことから附加率を 2 倍とする。
    従って4000人のインターネット人口になる。
 田舎の町は、そんなもんである。
 事実K姫の選挙用ホームページの訪問者が、それを裏付けるのである。

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 K姫のホームページ作りが軌道にのった。
 だいぶ徹夜もあったらしい。
 なにしろ半月だった。
 企画からデザイン・宣伝など多義に渡って一人で切りまわし作ってしまった。
 スタッフは、誰も経験すらなくパソコンとのご対面も始めての人がほとんど。
 聞くとリンクを沢山とつて一人でも楽しんでもらうとか。
 リンクってのがわからなかった。
 出来あがったのを見てなるほどと思った。
 さすがプロの仕事は速い。
 宣伝文句がすばらしかった。
 それに、七人のスタッフの日記を掲載。
 見た人の、ご意見など記載できる掲示板。
 この掲示板がcgiプログラムにより動かされるとはつゆ知らず。
 それに、リンクってのがやけに多い。
 どうして他のところに飛ぶんだろう。
 地域情報から裏町情話。果ては天気予報まで。
 それにしても何故、スタッフ日記の中にお日様マークがでるのだ。
 裏町情話なんて、どこから見つけ出すのだろう。
 町に住んでいて知らないことが都会育ちのK姫が知っている。
 田舎の町も、よく進歩していたものだ。

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 ホームページ作成のプロとは。
 動くホームページの作り方という本を買って有ったので見てみたら。
 プロのプロフィールが二人ほど乗せてあった。
 ともに3年のキャリアなのだ。
 プロ暦3年。で使用するソフトウエアがIBMホームページビルダーとある。
 それじゃあ、私の買ったソフトと同じじゃあないか。
 それじゃあ、同じソフトだから使い方さえ覚えてしまえばプロと同じ仕事が出来るということになる。
 プロには勿論イラストやデザインの感覚的な力も必要と思うが。
 まあそれは、それとして。K姫はアメリカのサーバーにアクセスいていたのだ。
 それじゃあ電話代が高いんじゃあないか。
 とK姫に聞いたら、その方が経費が安いという。
 どうゆうことなのかさっぱりわからない。
 それにしても高くても安くても私には関係ない話だ。
 なぜなら、安くてもアメリカじゃあ英語が出来なきゃあ。
 接続を英語できるわけが無い。

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 本が沢山そろってしまった。
 最初はインターネットの基礎の基礎。
 アクセスできたことによってホームページへ立て上げへの下調べ。
 IBMホームページ・ビルダー2001ノソフトから解からないことが続出した。
 HTML、Javaスプリクト、CGI、Perl
 難しい順みたいだ。
 このうち一番やさしいのがHTMLだ。
 何故ならビルダーで左側にワープロ感覚で打てば右側にソースが出て、そのまた右側にプレビューが出てプラウザで動きが確認できる。
 おまけに。ソースをいじっても違って直してもご丁寧に間違っていますので修正しますとのコメントがでて直してくれる。
 こんな簡単なことなら、あんまりHTML言語をむきになって覚える必要はない。
 それなのに掲示板などでみかけるタグ打ち論議。
 タク打ちができれば、それにこしたことはないが。
 Javaスクリプトも比較的簡単なようだ。
 ままにならないのがCGIとPerl言語。
 OCNではCGIが使えない。
 いろんな本を買ったら本が山積みになってしまった。
 とても読みきれるものではない。
 わからない言葉のオンパレードだ。
 わからないとすぐあきてしまう。
 OCNではカウンター、日時、メールの送信。
 この送信に、そのページに送りましたの表示がでない。
 OCNのhiddenで制御されてしまう。
 
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 それに、画像処理だ。
 画像処理にはスキャナーが必要だ。
 エプソンスキャナーが半年前に4万円で並んでいた。
 それが2万5000円になった。
 メーカーも大変だ。半年で 6割になつてしまう。
 儲けるひまもないようだ。
 なぜか、エプソンが好きだ。
 エジソンに似ているからかも。
 エプソンスキャナー2万5000円で買った。
 これから画像処理をマスターしよう。
 インストールは簡単。使うのは大変。
 おもうように動かない。
 しかし、気長にやろう。
 いつか覚えるだろう。
 3月に入りK姫のホームページがスタートした。
 どうやってPRするんだろう。
 講演会、駅頭のビラまき、新聞のチラシにアドレス記載。
 まんべんなく町の中に行き届いたはずだ。
 どれくらいカウンターがのびることやら。
 興味はそれだけ。

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 アクセスカウンターの結果が出た。
 この間約2ヶ月。
 その数2500人。
 町の人口10万人。
 ちょっと分析して見よう。
 目的は面白いから。
 選挙用ホームページのPR。
 選挙の投票できる人。つまり20歳以上7万人。
 候補者3人。
 その1、ホームページなし。
 その2、ホームページあり。簡単なもの。
 その3、ホームページあり。複雑なもの。
 一人当りのの指示層。平均化で7万人÷3人=2万3000人。
 ホームページアクセス可能者=2万3000人×4%(インターネット人口)=920人。
 予測アクセスポイント数=1人平均(10÷3=3.33)×920人=3000人。
 つまり3000人を見込めたのであるが。
 その差=3000人−2500人=500人。
 この差の出た原因は何んだったのか。
 それはホームページの中の日記に原因があった。
 最初のうちは実のある日記だった。
 それが尻つぼみ。
 日記を書くのは難しい。
 たとへば、その日は書けたとしても次の日にまた同じことをしていたら前日と以下同文になってしまう。
 同じことをしているかぎり変化がないのである。
 それでは日記にならない。書くのはやめた。ということになる。
 ホームページの更新がある日突然麻痺し、それ以降変化なし。
 だから目標数に到達しなかったのである。

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 相撲の世界で死に体と言うのがある。
 片方の力士が猛然と寄り切ろうとする。
 相手の力士は必死にこらえて打っちゃりを打つ。
 このとき、土俵の外に足が出る出ないにかかわらず体か宙に浮きコントロール不能に陥ったときは死に体と見なされて負けの判定となる。
 つまりホームページも更新しないと、知名度が無い限りどんなによく出来たものでも宙に浮いたままになってしまう。
 これが死に体ホームページだ。
 あっちこっちに死に体がさまよっている。
 無論私のも。
 それにしてもK姫の活躍はたいしたものだ。
 ある日突然町にやって来て I T 革命の一石を投じた。
 町の歴史に残る偉業を遂げたのだ。
 その才能が見こまれ学生なのに、ある I T関連企業の取締役に納まってしまった。
 I T 関連は今後5年間で10倍産業だ。
 今のうちに少しでも勉強しておくことだ。まだ遅くはない。
 と言うわけでホームページ作りに向かう。
 とにかく、なんでもいい。OCNの無料ホームページに接続してしまえば。
 あとは、ゆっくり内容を考えよう。
 それには、ビルダーが初歩的だ。
 アップロードだ。サイトの転送しなきゃあ。
 サイトってなんだ。
 リンクってなんだ。
 サイトとリンクがくっついてサイクリングに似たものか。
 サイトリンクで旅をしよう。

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 知人2人と3人でこの春旅行に。
 なにげなく、ぷらっとドライブ旅行だ。
 この2人、パソコンは共に業務用に使っているのだ。
 インターネットには、関心がない。
 ひとりは、税務用の受信、送信に。
 ひとりは、医療用の受信、送信に。
 それに足すことの経理管理に。
 パソコンの腕はわからないけど仕事のうえでは、間違いなさそうだ。
 メールが出来なくて困っていたとき。
 この2人のほかの別の知人も、やはりメールが出来なくて悩んでいた。
 出来ない者同志話し合うのも楽しいものである。
 誰でもやっているのに悲しいかな送信できない。
 自分宛、自分で送信。
 とにかく、自分で克服するには多少の時間がかかる。
 例題に添ってやっているのだけれど。
 私が出来たとき、その知人も出来たという。
 やはり誰にも聞かないで出来たとのこと。
 この間ともに10日間ぐらい。
 なにかと素人は時間がかかるものだ。
 自分宛に送信がスムースに出来たとなると。
 相手を選んで実験だ。
 それに好都合なのが旅行の2人。
 メールを送りプリンターで打ち出してもらった。
 たしかに送信できたことを確認するには。
 打ち出してもらった用紙をもらう。
 確かに自分の送信したメールだ。
 仕事以外で遊びのために付き合わせて。
 でも、なんとかクリアできた。

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 リンクの旅もいいものだ。
 ある気に入ったホームページを見る。
 そこにリンク先がある。
 そのホームページにまたリンク先が。
 次から次へと飛んで行く。
 大空を舞うように。
 果てしない誘惑の中に。
 気がついた時にはどこから来たのだろう。
 わからなくなってしまう。
 もう戻れない。
 行きっぱなし。
 二度と行くことの出来ない世界である。
 まるでブラックホールに吸い込まれるように。
 ふと我にかえる。
 ああ、あそこで止まって入ればよかった。
 しかし、もう遅い。
 こんな経験が何度あったことか。
 そこで考えた。
 見るのは後でもいい。
 納めてしまおう。
 最初のうちは知らなかった。
 ドラッグなんて知らなかった。
 そんな便利なものがあるなんて。
 なんかの機会に使ったっけ。
 そうだ、ウインドウだ。
 ウインドウが端っこのほうにいき、なにかにかくれてしまった。
 このウインドウ使かえなくなってしまった。
 戻れない。知識が無い。
 人に聞こう。
 聞く人もいない。
 自分でやるしかない。
 本でも見よう。
 どこかにあるわけだ。
 そんなことどこにも書いてない。
 あっちこっちマウスに触れ動かした。
 すると、わかった。
 ウインドウの見出しの文字だ。
 これにあててドラッグするとウインドウが動くなんて。
 こんなこと専門家がしてたっけ。
 そうだ。あれは。
 重たいパソコンかずいて。
 エッチラ、オッチラ。
 IBMのサポートセンターへ。
 行ったっけ。
 64メガ入れに。
 その時、専門家が。
 ウインドウを一瞬の間に。
 整列してくれたっけ。
 聞けばよかったが。
 なにしろ手早い。
 折角、きれいに並んだウインドウ。
 聞くのはよそう。
 並んだものだ。
 壊すことはない。
 そんなことあったっけ。
 自分で出来たドラッグ。
 今度はこれだ。
 ホームページのURL。
 スタートボタンに平行する列に。
 あてはめた。
 入った。入った。
 いくつでも入る。
 今見なくても、そこからひきだせば。
 いつでも見られる。
 あとは、ゆっくり次に飛ぼう。
 もう、帰れなくてもいいのだ。
 リンクの旅は果てしない。

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 大変だあ。
 あっちこっちに子供をつくってしまった。
 この子これからどうなるんだろう。
 親が無くても子は育つ。
 だといいんだが。
 親がいなけりゃあ無理だろう。
 しかし旅の恥じは書き捨てとばかりに。
 せっせ、せっせと。
 いたるところで。
 掲示板はいたるところで出くわす。
 いたらないことを言いながら。
 どこなんだろう。
 覚えていない。
 でも、いいや。
 いつか再会することもあるだろう。
 その時は大きくなっていたりして。
 リンリン、リリンリ、リンリンリ。
 電話だ。
 ♪♪♪惚れえてぇ〜惚れえてぇ〜惚れていながら行くぅ俺にぃ〜旅をせかせるぅベルの音ぅ
  つらいホームに来は来たがぁ〜未練ごころにつまづいてぇ〜落とすぅ涙の最終列車ぁ〜
 切り替えだ。
 今ごろなんだ。
 なんだ。間違い電話。
 そうだ。こんな時間に。
 電話などかかるはずがない。
 午前 2 時だった。
 
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 掲示板はヤフーだ。
 なんたってヤフーだ。
 カテゴリーが満載だ。
 1000種類以上ある。
 参加者の多いこと。
 さすが日本一だ。
 自分の好みに合わせられる。
 利用者の多いこと。
 登録をした。
 さあ、書きこみだ。
 その前に人のを読まなきゃあ。
 読むのは簡単。書きこみも出来そう。
 しかし、話題作りは。
 使用説明を読んで見た。
 何回読んでも上の空。
 読んでいるのは1/3。
 だいたい話題ってなんだ。
 誰かが作る。
 それを、教える人。
 賛同する人。
 反対意見。
 説教する人。
 掲示板友達を作る人。
 様々だ。
 いろんな意見交換の場だ。
 話題は適当に作ればいいんだが。
 問題は、その窓口。
 どこなんだ。
 わからない。
 何回みてもわからない。
 最初から使用説明読もう。
 一字一句。
 やっとわかった。
 トピックだ。
 話題はトピックなんだ。
 でもトピックが見つからない。
 なぜだ。
 やっぱり、よく読まなきゃあ。
 なあんだ、満員の場合は空き待ちか。
 空きがでるまで使えないんだ。
 そんなこと最初から読んでりゃあ。
 わかることだった。
 またまた、トピック窓口まで 1 ヶ月。
 まるで鈍行列車だ。

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 ヤフーの掲示板は。
 誰でも訪問できる。
 訪問すると抜けられない。
 なぜだ。
 それは魅力と甘美。
 魅力の中に迷い込む。
 甘美の中に酔いしれる。
 果てしない戦いの中で。
 しかし。
 訪れる人には好みがある。
 訪れる人それぞれに。
 訪れる人の考え方で。
 理想論は何もない。
 タイプは。
  1 暇つぶしで。
  2 何気なくぶらっと旅で。
  3 友を求めて。
  4 話題を求めて。
  5 知りたいから教えて。
 1 から 3 の多いこと。
 このトピックは空きがない。
 空きがなくてもいいのだ。
 ヤドカリですむ。
 ヤドカリでも主になれば、顔になる。
 まるで、ヤドカリ合戦だ。
 そんなところかもしれない。
 しかし。
 知りたいから教えてと集まるところ。
 これに真の掲示板を感じる。
 これこそインターネットの王様だ。
 とにかく、すごい。
 わからないから教えてもらう。
 わからないことを教えてやる。
 利用者が、ある時は先生であり、ある時は生徒であり。
 果てしない知識を求めて。
 果てしなく知識を与えようと。
 果てしない戦いが繰り広げられる。
 
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 ヤフーの掲示板をまとめてみた。
 利用する側のいいところを。
 どんなカテゴリーを利用したらいいかと。
 無論、質問し回答を得るためにかぎってであるが。
 質問することが無ければ別の話だが。
 自分がトピックを作れば、そのことに限りトコトン聞いていけばいいのだが。
 しかし、人気があり利用される頻度の高いトピックは、ほとんど空きがない。
 従って、トピックの提案者に質問することだ。
 トピック提案者に変わって他の人が答えてもくれる。
 質問する事項で確実に答えがかえり、自分なりに理解できるものは。
  1 病気に関する質問。
     病院にいって検査でもしてもらえば、なにも質問しなくてもいいことだが。
     しかし、中には人に話したくない病気もある。
     病気の種類によって、専門医師がついている。
     自分の名前を 6 種類まで使えるので何とでも聞ける。
  2 プログラム言語に関する質問。
     HTMLやCGIに関する質問には、手早く答えてくれる。
     特に、答える側は相当の知識人みたいである。
     専門用語が、ひょこひょこ出てくる。
     多少、理解に苦しむことになる。
     しかし、其の都度聞きまして行けばいい。
  3 パソコンのソフト、ハードに関すること。
     パソコンに関する悩み事が何でも聞ける。
     これには、頻繁に専門用語が飛び交う。
     聞くほうにも、ある程度の知識が必要だ。
  4 株式投資に関すること。
     ただし銘柄に限りがある。
     これは特に聞かなくても、その銘柄の投資者同志でかわすやり取りの中
     で専門家も登場してくれるので。
     但し、がさネタの場合もあるので注意も必要かと。
     しかし、火の無いところに煙の立たない。のコトワザ通りである。

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 掲示板も、どんなものか一通りは解かった。
 次はホームページの番だ。
 一応フレームの作り方、リンクの張り方、ロゴ、アニメーションなど多少の理解はできた。
 しかし、絵が動いたからといって見てて目がまわるだけで、うっとをしい。
 絵が動くのはセットしたものが出てくるだけ、当たり前のこと。
 つまらない。
 それよりプログラミングだ。
 それも、HTMLはプログラミングの醍醐味がない。
 単純すぎて面白くない。
 かと言ってOCNではCGIは使えない。
 プログラムは買った本にでているのだけど。
 いづれにしてもPerlとCGIは連動しているようなもの。
 ここまで手をのばすのは、まだ先にしょう。
 とりあえず、Javaスクリプトからいこう。
 相手にとって不足はない。
 でも、とうやってビルダーに書くのだ。
 まだJavaスクリプトの本は買ってなかったけれどホームページテクニックの本に多少のっている。理解できるものではないけど。
 ビルダーに入れるにはどうしたらいいのだ。
 人のを見よう。
 人のホームページをダウンロードしてしまえ。
 そうしたら、Javaスクリプトがのっているだろう。
 人のホームページでプログラミングの分析だ。
 でもプロはよそう。
 パソコン本体が動かなくなる可能性もある。
 素人の中でも極、素人にみえるホームページでためして見よう。
 ページが、リンクがオールHTMLにより書かれたもの。
 これに成功すれば、次次とレベルアップしていけばいい。
 多少の不安も残るが挑戦しなければ、道は開けない。
 ダウンロードしようとすると危険な表示がでてくる。
 しかし、たかがHTMLで壊れることもないだろう。

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 無事、何事もなくダウンロードに成功した。
 ビルダーに納める。
 プレビューとHTMLソースで確認する。
 まったく同じものだ。
 と言うことは、この中身を入れかえれば自分のものとしてサーバーにアップロードしれば、そのまま自分のホームページとして使うことも出来ることになる。
 もし、他人のホームページのサーバー先とパスワードが解かっていたとしたら他人のホームページに侵入してメチャメチャに改造することも出来ることになる。
 世に言うハッカーとは、このことだったのか。
 と言うことは、もう少し勉強してパスワードを解読する方法を手に入れればハッカーにもなれると言うことになる。
 これは面白い。
 なかなか、そこまでは大変だと思うけど。
 しかし、他人のホームページを改造して自分のホームページにすることは簡単だ。
 後はアップロードするだけだ。
 そのほうが自分で作るより楽でいい。
 いろんなホームページを見て、いいのを探し自分のものにする。
 なにも考えないで簡単に、いろいろなホームページが出来てしまう。
 日替わりホームページになる。
 今度は絵が動くやつや、バナー入りをダウンロードして見よう。
 比較的簡単に納まってしまった。
 絵が動いている。バナーが並んでいる。
 これでHTMLソースを眺めればバナーの張り方も自然にわかる。
 次は飛行機だ。
 これは、ビルダーの中にあるんだが。
 飛ばすのがめんどうくさい。
 他人ので飛ばしてみるか。
 早速ダウンロードしてみた。
 しかし、ダウンロードしている中ほどでパソコンが停止してしまった。
 なにかの、エラーが発生したらしい。
 
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 ビルダーの中にあるのはボートだった。
 なにか勘違いだったようだ。
 小さな飛行機が群れをなして飛び、その足跡に文字を残す。
 どこかのホームページで何回か見ていたので、ビルダーの中と錯覚してしまった。
 しかし、パソコンが操縦不能になった原因は何なんだろう。
 飛行機が墜落してしまったからなのか。
 原因を調べるにはボイスレコーダーしかないが、おそらく破壊してしまったと思う。
 幸い、パソコン本体には影響がなかった。
 原因追求は、やめて前に進もう。
 次は実戦的な不動産屋のホームページといこう。
 これは、多少へんてこりんだったが、トップページは成功した。
 しかし、フレームページだから、ちとやっかいだ。
 この中には、立派なJavaスクリプトが入っている。
 このJavaスクリプトのプログラムがHTMLソースで見たかった。
 どこに書くのか書き方さえ解かれば、後は腕次第。
 ビルダーには、20個ぐらいのタグが入っているが、それをどうやって組み合わせるのか見当がつかない。
 やはり、実物がいい。
 しかし、タグの意味が解からなければ、なにを意味するプログラムなのか、さっぱり解からない。
 やはり、参考書が必要だ。
 その前に、もうひといじり。
 OCNのトップページをダウンロードしょう。
 昔の国営出身だから、純真な気持ちで作られているだろう。
 赤い鮮やかな色が出てダウンロードは純真な気持ちで納まった。
 リンクのところの絵が多少動かないところもあるが。
 動かないのはJavaスクリプトの作動のせいだ。
 これを動かすことが目的なのだから。
 最初から動かないほうがいい。
 動いたらやることがなくなってしまう。
 さて、本屋に行ってJavaスクリプトを買おう。
 一行でもいいから自分でプログラムを組んで、どう動くのか見極めることだ。
 人のを見てJavaスクリプトがHTMLの中に織り込めることが解かっただけでも収穫だ。
 
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 いい本があった。
 Javaスクリプトのサンプル集だ。
 CDROM付だ。
 いまの本にはCDROM付の本が多い。
 プログラムがコピーできるようになっている。
 目的はE コマーズに出てくる、例えば本を買ったときにメール送信後に出てくる「有難うございました」などの送信完了の挨拶だ。
 これは、最初CGIプログラムで動かすものとばかり思っていた。
 E コマーズや、アンケート調査などに、きっと出てくるこの挨拶。
 これが Javaスクリプトの正体であったとは。
 これからスクリプトをストリップにしてしまおう。
 今後起こりうるE コマーズ戦争に向けて通らなくてはならない宿命の登竜門である。
 この門さへ潜れば、後はスクリプトを引っ張りだして命令に従ってもらうだけである。
 それにしても、買った本は、まことに打ってつけであった。
 ごじゃごじゃした、能書き説明がなく素人を簡単に受け入れてくれた。
 JavaスクリプトにはHTMLにダイレクトに挿入するのと書式から入り書式で締めくくるのと 2 種類ある。
 送信完了後或いは入力後の「有難うございました」「また来てね」など、たった一行ちょこちょこと入れるだけでNetcapeで表示される。
 この本を買っただけて、知りたくても知り得なかった表現するだけのホームページから応答できる対話型のホームページ作りに進歩した。
 
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 パソコンに触れ、ウインドーズに馴染み、ホームページの作成へと、丸 1年かかった。
 これからの目標は、プログラム作りに変わった。
 プログラムは、文字変数、数値変数、分枝条件式から成立するものであり、HTMLには、それがなかった。
 これを使ったプログラム作りができるのがJavaスクリプト言語であること。
 ようやく巡り会えたJzvaスクリプトに人生の生きがいを感じる。
 この攻略には、やはり 1年ぐらいはかかると思う。
 専門的な知識も持たず、試行錯誤の連続によるマスター。
 やはり、根気のいる趣味だ。
 これが、ひとつの遊びになる。
 ひとつ、ひとつの制覇の積み重ねが、前進するきっかけにもなり、次への新しい何かを自分で導き出す。
 たとへ、Javaスクリプトが制覇できても、次には難関のCGIが待っている。
 人生の大半を懸けても、なんとかしたい。
 幸い今は、本に付随したプログラムがある。
 きっかけさへ掴めれば、道は開けるものである。
 私のパソコンへの挑戦は終わった。
 また、新しい挑戦。それがプログラム言語によるプログラム作りという新しい挑戦である。
 
        おわり